Starship が初めて軌道に到達、Starlink V3 衛星26基を投入(飛行14)
2026年9月28日、Starship の飛行14で宇宙船が初めて軌道に到達し、次世代の Starlink V3 衛星26基を投入しました。エンジンの一部停止を受け、軌道滞在は予防的に短縮されました。
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Hall 04 · Starlink
Satellites
Starlink 衛星は、平たい機体に通信アンテナ・レーザー通信装置・電気推進・太陽電池をまとめた低軌道の通信衛星で、運用を終えると自ら軌道を下げて大気圏で燃え尽きるよう設計されています。
衛星の構造(アンテナ・レーザー通信・電気推進)、V2 mini から V3 への世代の違い、運用終了後の再突入を扱う展示です。
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How it works
機体はコンパクトな平板(フラットパネル)状に設計されています。体積を抑えて何機も重ねて積めるようにすることで、Falcon 9 の1回の打ち上げで多数の衛星を軌道に運べるようにしているのが特徴です。衛星はワシントン州レドモンドの自社工場で製造されています。
利用者との通信には「フェーズドアレイアンテナ」を使います。多数の小さなアンテナ素子の電波のタイミングを電子的に調整し、機械的に向きを変えずに電波の向き(ビーム)を切り替える仕組みです。Starlink 公式サイトによると、Falcon 9 で打ち上げている現行の衛星は、利用者向けの Ku 帯フェーズドアレイアンテナ5基と、Ka 帯・E 帯の2つの周波数帯に対応するアンテナ3基を搭載しています。
衛星どうしは「衛星間レーザー通信(光通信)」で結ばれます。公式サイトでは、各衛星が最大 200 Gbps で動作するレーザー装置を3基備え、コンステレーション(衛星群)全体で網の目状のネットワークを作ると説明しています。これにより、近くに地上局がない海上や極地などでも、衛星から衛星へデータを中継できます。
軌道の上げ下げや位置の維持には、電気の力でガスを加速して噴き出す「ホールスラスター(電気推進の一種)」を使います。初期の衛星はクリプトンを推進剤にしていましたが、2023年に登場した V2 mini からは、より安価で豊富なアルゴンに切り替えたと報じられています(Spaceflight Now)。Starlink は、アルゴン推進を宇宙で使った最初の宇宙機だとしています。
電力は左右2枚の太陽電池パネル(ソーラーアレイ)と大容量バッテリーでまかないます。姿勢は、星を観測して自分の向きを割り出す「スタートラッカー」と、内部の円盤の回転で機体を回す「リアクションホイール」4基で制御します。公式サイトでは、リアクションホイールの円盤は運用終了時に燃え尽きるようアルミ製にしているとしています。
公式サイトでは、衛星は地表から約 550 km の低軌道を回ると説明されています。一方で、2026年1月には、約 550 km にある約4,400機を同年中に約 480 km まで下げる計画を Starlink の技術担当幹部が明らかにしたと報じられています(The Register)。故障した衛星がより早く大気圏に落ちるようにすることが目的とされています。
Why it matters
Starlink のサービスの性能は、衛星1機あたりの通信容量と機数でほぼ決まります。2026年9月28日の Starship 14回目の飛行では、次世代の V3 衛星26機が初めて軌道に投入されました。Starlink によると、V3 は下り 1 Tbps・上り 160 Gbps に対応する設計で、V2 に比べ下りで約10倍、上りで約22倍の容量になります。
数千機規模の衛星を運用する以上、宇宙ごみ(デブリ)と再突入時の安全性が大きな論点になります。Starlink は、運用を終えた衛星を推進装置で計画的に降下させ、人の住む地域や航空路・航路から離れた海上で再突入させる方針を公表しています。V2 mini では、再突入後に残りうる質量は全体の約5%と見積もられ、その大半は太陽電池のシリコンの微細な破片だと説明しています。
ただし、2024年には異常な軌道に投入された衛星の部品が、燃え尽きずにカナダの農場で見つかった事例もあり、Starlink 自身が解析ツールの前提を見直したと報告しています。編集部の見方では、衛星の構造を知ることは、通信サービスの性能だけでなく、宇宙の持続可能性を考えるうえでも欠かせない視点だと考えられます。
Compared
従来の通信衛星の多くは、地上約 35,786 km の静止軌道に大型の衛星を少数配置します。Starlink は、はるかに低い軌道に小型で量産しやすい衛星を大量に並べる設計です。1機が空を横切る時間は短いため、次々と別の衛星に接続を引き継ぎながら通信を続けます。
世代による違いも大きく、Falcon 9 で打ち上げられている V2 mini は、それ以前の V1.5 に比べ通信容量が約4倍と報じられています(Spaceflight Now)。V3 は Starship の搭載能力を前提にした大型衛星で、400 Gbps のレーザー装置6基や、Ka・E・V・W の4つの周波数帯を使う地上との中継用アンテナ4基を備えるなど、衛星1機あたりの性能が大きく引き上げられています。
Starlink によると、V3 を Starship で1回打ち上げると、V2 を Falcon 9 で1回打ち上げる場合に比べ、約20倍の通信容量をコンステレーションに加えられるとしています。打ち上げ手段と衛星の設計が一体で進化している点は、自社でロケットを持つ SpaceX ならではの特徴です。
FAQ
世代によって異なります。2023年に登場した V2 mini は、打ち上げ時の質量が約 800 kg、太陽電池パネルを広げた幅が約 30 m と報じられています(Spaceflight Now)。V3 はさらに大型で、Starship で打ち上げることを前提に設計されています。
推進装置で軌道を下げ、大気圏に再突入させて燃え尽きさせます。Starlink は、人の住む地域から離れた海上へ狙って再突入させる方針を公表しており、燃え残る部品もごく小さく、衝突エネルギーが非常に低くなるよう設計しているとしています。
衛星が反射する太陽光が天文観測に与える影響は、課題として認識されています。SpaceX は天文学の研究者と協力し、反射による影響を抑える技術や運用方法を導入していると説明しています。
機数は打ち上げと運用終了によって常に変わります。出典と基準日つきの数値は Database の指標で確認してください。
Starlink · 公式 · 一次情報 · 参照 2026.09.30
Starlink · 公式 · 一次情報 · 参照 2026.09.30
SpaceX · 公式 · 一次情報 · 2026.09.28 · 参照 2026.09.30
Starlink · 技術資料 · 一次情報 · 参照 2026.09.30
Spaceflight Now · 報道 · 2023.02.26 · 参照 2026.09.30
The Register · 報道 · 2026.01.02 · 参照 2026.09.30
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2026年9月28日、Starship の飛行14で宇宙船が初めて軌道に到達し、次世代の Starlink V3 衛星26基を投入しました。エンジンの一部停止を受け、軌道滞在は予防的に短縮されました。
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完全再使用をめざす次世代ロケット
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再使用ロケットの系譜
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人と物資を運ぶ宇宙船
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衛星インターネット
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企業としてのSpaceX